毒おんな 2回目@ザ・スズナリ

あぁ、面白い芝居だなぁ。

しみじみ思う。

 

コイズミファンではあるのだけれど、それにも増して演劇が好き。

小泉今日子と演劇どちらを選ぶ?

って二択を迫られたら迷うことなく演劇を選びますけど、でもキョンキョン大好きっす。

キョンさんを見ていると、「筋を通し切りたい」というような自分の中のヤンキーの血が騒ぐっす。

憧れられる、1mmでもあの潔い心根に近付きたいと思える人。

 

あ、で、こんな感じで小泉さんのこと好きだけど、その好きさをちゃんと超えて、芝居が面白いということが、演劇ファンとして、とてもとてもうれしいことだと思ったんだ、というのが2回目を観た感想。

 

ヅカファンでもあるので、OGを追いかけていると、なかなかどうして正直残念な、隙だらけのストレートプレイに出会うことも少なくない。

心の中の口が(心の中ってことにしといて)悪いので、客席にいながら、

「こんなクソみたいな芝居作りやがって。」

と、中堂系化してる時もある。

大抵演者ではなく脚本がまず悪い。そして大抵脚本の穴に気が付かない演出も悪い。

こうして好きな役者を人質に取られたような気持ちにさせられた時、私の中の中堂系がナチュラルに姿をあらわす。

 

『毒おんな』、当たり前ですが、そういうところが、ない、ですよね。

好きがちゃんと芝居と混じって、芝居の魅力として昇華してる。

そんな当たり前が、当たり前としてあることが、うれしい。

 

初日を観て、小泉さん演じるカエデの流れはこう…っていうのは分かっているので、周りの芝居を見る余裕が増えた。

ラッパ屋の福本伸一さん、モダンスイマーズの津村知与支さん(ノリヨシさん!読めないよね!)井上カオリさん、岡村多加江さん…出番の多さに惹かれる大きさも比例はしているかと思うけど、皆さんの芝居が光る。

 

特に福本さんと  岡村さんの夫婦が素敵。

ここが物語のもう一本の柱であり、支え。

一見朗らかに見える福本さんの役は、実際やりたくもない酪農業から逃れられず、父親との間に確執もあり、心に屈折したものを抱えている。

その妻を演じる岡村さんも、夫の仕事を支える肝っ玉母さんみたいに見えるけれど、今の生活に満足しているとは決して言えなさそう。

日常の中に潜む、どうしようもなくモヤモヤとした感情。

 

あーいるいる、こういう人!(笑)という、なぜか街の事情通兼情報屋みたいになっちゃう、井上さんの役の感じとかも、物語を動かすスパイス。

切れ味の良い芝居が笑いやテンポをつくる。

 

暗転の時、ロッジの柱にだけ照明を当てると、木が生えているように見えるんだけど、それだけでも北海道の孤立した街の雰囲気が伝わるので、これ良い照明!

 

一回ぐらい自由席最前で見よ、ってことで端っこのほうでちょこんと見させていただきましたが、小泉さん、髪をかきあげる、しなを作る…と仕草を的確に毒として芝居に浸透させていて、そりゃ同性でもドキッとするんだから、どんなじいさん、兄さんでも、あれをやられたら、50万!…はい。ってなるのもわかりますわ。

ただ、モエちゃんのことを「5、6回やるのにはちょうど良い女」と揶揄しておきながら、津村さんに払わせた金額が「300万」っていうのが、この人の哀しさをより浮かび上がらせるなと。

もう豪さんひどいっ。こういうとこいいなって思うっ。

 

私にとっての毒って何かなぁ?

芝居となんだかんだコーヒーかもしれない。

あー芝居観たい、あーコーヒー飲みたい、って日々ずっとなってるかも。

中毒っぽさもあるけど、摂取するとホッとします。 

 

 

DVD送料込み3400円で会場受付で予約してたので、申込みしておきました。

3400円でこの小泉今日子を映像で残しておけるなら安いもんだー。

5月頃発送の予定とな。

きっと通販もされるんじゃないかな?

 

1回目→http://garigaraseru.hatenablog.com/entry/2018/03/03/020937